畦講師のコラム

清浄華院カウンセリング研修会・NLP・京都・資格

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NLPヒプノセラピー

NLPヒプノセラピーは、NLPカウンセリングをベースにした催眠療法です。ヒプノセラピーは多くの場合、トラウマ、症状の解消やその軽減、あるいは強迫的行動、嗜癖の修正などを目的としています。
つまり、クライアントが持つネガテブな反応を解消、あるいは軽減することが、ヒプノセラピーが最も力を発揮する場面でしょう。

このヒプノセラピーの有効な側面とNLPの要素を統合する形でNLPヒプノセラピーは生まれました。NLPはきわめて戦略的に体系づけられた自己実現のプログラムであり、心理的変容のためのスキルでもあります。NLPの視点に立てば、あらゆる問題はクライアントが、自身の望む状態へと変化していくことにあります。それは、クライアントがアウトカム(目標)を持ち、その実現のための可能なチャレンジを継続的、戦略的に実践することです。そこには未来を創造するという大きなテーマがあります。

ここで、個人がその意識下に抱えるさまざまな制限という壁があります。人それぞれ、それを簡単に乗り越える人もあれば、その前に立ち留まり続ける人もあります。時にこの制限は、強固なプログラムである場合もあります。もし、そうであれば、どれほどアウトカムの実現に努力しても、意識下にあるプログラムが簡単に書き換わるものではありません。そんな場合には、より深いトランス下における書き換えが有効になります。
それは結果的に、伝統的催眠療法と呼ばれているレベルの内容と大差ありません。NLPは、脳波レベルでは比較的浅いアルファ波レベル=軽トランスでのワークを好みます。意識下のプログラムの書き換え、つまり、制限を手放す、信念の書き換え、リソースを受け取るという作業は、軽トランス下でも十分に可能であるという考えです。
実際にこの考え方は妥当なものですし、効果も高いものです。
ただ一つ言えることは、クライアントの記憶の想起に関して、トラウマ的で、かつ完全に封印されたような記憶、あるいは過去世の体験などの想起には、より深いレベルのトランス(シータ波に近い)が想起しやすいことも事実です。もしアウトカム達成の制限となっているものがこのレベルのものだとすると、軽トランスではほとんどの場合、深層を扱えずに終わってしまい、何の変化ももたらさないという結果になります。
この深層に潜んでいるもの、それはトラウマであり、感じることを禁止された感情であり、直面化したくない不都合な真実であることがほとんどです。この深層のレベルを扱えるためにも、臨床経験の蓄積が豊富な催眠療法を学び、かつNLP的な発想とスキルを統合的に駆使することが、セラピストに多くの可能性をもたらしてくれるのです。

またトランスパーソナルな視点から、ヒプノセラピーは一個の人間の自己実現のプロセスともいえます。まさにNLPヒプノセラピーは、この個人のさまざまなレベルの欲求に応えながら、その個人にとって真に望ましい姿になってもらうため、変容を促進する方法のひとつです。そして、ヒプノセラピーはこのプロセスを進めるために、カウンセラー、セラピストにとって非常に役に立つスキルであるということです。

NLPカウンセリングの基本

NLPヒプノセラピーはNLPカウンセリングの考えをその基本にしています。では、NLPカウンセリングとはどういうものかを簡単に説明します。NLPカウンセリングで重要なことは、『聴く、伝える、読み解く、構成する』の4つの方法とその力です。カウンセリングはクライアントとカウンセラーの人間的なコミュニケーションです。
ですからそこには対話が存在します。対話は聴くだけでも、語るだけでも成り立ちません。カウンセラーに要求されるのは、クライアントの語りに耳を傾ける傾聴力(聴く)と、適切な質問を行う質問力によって、ときには伝え、また必要な情報を収集し、クライアントの心的構造を理解し(読み解く)さらには解釈してそれを伝え(伝える)、クライアントにより深い洞察を促し、さらに、聴き、伝え、読み解きをくり返しながらクライアントの問題を整理し、物語りを再構成する構成力(構成する)の4つがバランスよく統合されていることなのです。

個人の意識下のプログラムの書き換え

NLPカウンセリングでいう「構成する」こと、中でも特に再構成するという作業が、NLPではプログラムの書き換え、サブモダリティの変換というふうに呼ばれている部分になります。サブモダリティとは人間が外部情報を記憶するときや、またそれを表現する際に用いる五感の表象の従属的様相=イメージや感覚などを指します。


NLPヒプノセラピーは、この書き換えをトランス下においてより効果的に達成するためのテクニックといえます。トランスとは変性意識状態ともいわれ、人間の無意識の構造が最も変容しやすい状態、つまり書き換えが行われやすい状態ともいえます。トランスはヒプノセラピーに限らず全てのセラピーの土台となるものです。このトランスという状態が、クライアントになかったとしたらそのカウンセリング・セラピーは、ほとんど役に立たないといっても過言ではないでしょう。
NLPヒプノセラピーは、このトランス下における働きかけを重点的に行います。それによって、個人が自身の生育歴の中で得たさまざまな信念や感情、防衛機制、コンプレックスなどを含めたプログラムを書き換えていきます。またトランスパーソナルな視点からも、個人のより深い無意識と意識の統合と自己実現を目指すセラピーなのです。

このコースで学習するもの

このコースは、ヒプノセラピーを実践的に身につけてもらうためにデザインされています。カウンセリングレベルの内容ではなく、セラピストの実践に役立つものという前提でコースは進められます。
本コースは6日間で、催眠の歴史、催眠療法への基礎的理解を始め、基本スキルとして、被暗示性テスト、リラクゼーション誘導、インナーチャイルド、退行療法を学習していきます。それらを習得された方は、その後、前世療法、パーツセラピーなどを学習します。

NLPヒプノセラピーとは、伝統的催眠療法、エリクソン催眠、前世療法、パーツセラピーなどを統合した戦略的かつトランスパーソナルな催眠療法です。